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ビフォーアフター

2026.4.23

今回のスタイルは「メンズショート×2ブロック」をベースにした王道スタイル。ビフォーは全体的に長さが伸びきり、毛量も溜まっている状態で、シルエットが横に広がりやすく、重さと野暮ったさが強く出ている。特に耳周りや襟足に厚みが残っており、清潔感よりも“ラフすぎる印象”に寄ってしまっている状態だった。

 

トップに関しても長さ自体は活かせる状態ではあるが、毛量調整がされていないことで束感が出づらく、動きがなくペタッとした印象になっている。さらにクセや毛流れがまとまりきっていないため、スタイリングしても再現性が低く、日常的に扱いづらい状態といえる。

 

そこから今回の施術では、まずサイドとバックをしっかりと刈り上げ、2ブロック構造を明確に作ることでシルエットの土台を整えている。刈り上げはただ短くするのではなく、グラデーションを意識したフェード気味の設計にすることで、肌とのなじみを自然にしつつ、横から見たときのラインが美しく見えるように調整している。

 

2ブロックの上の被さる部分は、ただ長さを残すのではなく、“軽さと動きが出るギリギリのライン”まで調整。トップは短すぎると立ちすぎてしまい、長すぎると動きが出ないため、骨格と髪質に合わせてバランスを取っているのがポイント。特に今回のように直毛寄りの髪質の場合は、毛量の削り方が重要で、セニングだけでなくスライドカットなどを組み合わせて、束感が自然に出るように設計している。

 

前髪は上げも下ろしもできる長さ設定にしており、スタイリングの幅を広げている。今回の仕上げではアップバング気味に立ち上げていることで、顔周りがスッキリし、清潔感と大人っぽさが一気に引き上がっている。ビフォーと比較すると、フェイスラインがシャープに見えるのも大きな変化の一つ。

 

また、シルエットの変化も非常に重要なポイント。ビフォーでは“横に広がる丸いシルエット”だったのに対し、アフターでは“ひし形シルエット”に近づけている。これにより、頭の形が綺麗に見え、全体のバランスが良くなっている。特に後頭部のボリューム位置を高めに設定することで、横顔の印象が格段に良くなっている。

 

スタイリングに関しては、ドライの段階で8割完成させるイメージ。根元を立ち上げるように乾かし、トップに空気感を入れることでベースを作る。その後、軽めのワックスやバームを全体に揉み込むことで、自然な束感と動きを演出。最後に前髪を立ち上げるか流すかで印象を調整する。

 

このスタイルの最大の魅力は、「誰でも似合わせやすいのに、しっかりカッコよく見える」という点。ビジネスシーンにもプライベートにも対応できる万能型でありながら、刈り上げの高さやトップの長さで個性も出せるため、幅広い層に提案できるスタイルになっている。

 

今回のビフォーアフターは、単なる“短くした”ではなく、“設計されたカットによって印象をコントロールした”好例。清潔感・再現性・シルエットの美しさ、この3つをしっかり押さえた完成度の高いスタイルに仕上がっている。